最終更新: 2024-02-14 (水) 00:27:13
紫がかった黒髪を、肩甲骨より下のほうまで伸ばした少年。目は青みがかった紫色で、眼光は鋭い。
冷静な性格で、相棒であるホルセルを窘める姿が良く見られる。彼とは言ってしまえば身内でもない赤の他人だが、彼の妹リル共に、同じ育て親の元で暮らした義兄弟のような関係。
ジャスティフォーカスに所属し、ホルセルと行動を共にする少年。
また、組織として行動する傍ら、自らの事情により手を血に染める事も厭わない。
正体は、現代にて『ジズ』、または『セクウィ』が人の中で生きるための存在。セクウィの姿では目立つため、クロスという悪魔族の少年として、普通の人間と変わらないように行動するための依代である。幼少期は記憶こそなかったが、後述の事件が切っ掛けで自身の真実、やるべきことを思い出す。そのための準備期間として人間と暮らしていると、あろうことかヴィエントが依代として使うものと同様の特徴を持った少年と、育て親を同一とすることになる。
ゼイルシティの家で、父親と母親の三人で暮らしていたが、ある日父親が戦死したという報が入り、母親が気を病んでしまう。実の息子であるクロスの事が認知出来ず、虐待を繰り返していたが、遂にクロスの首に手をかけられ、絞め殺されそうになる。その際に無意識下で『ジズ』としての力を行使し、自身で母親を振り解く。だが、母親はそのショックで死亡してしまう。直後に現れたアーリィとクレイにより保護され、最終的にジャスティフォーカスに身を寄せる事となる。
自身が『ジズ』であり『セクウィ』だと自覚した後は、周囲と距離を取るようになる。出来る事なら人間と離れたかったようだが、不安定かつ幼い体であった為、仕方なく育て親となったアーリィ達との生活を続けていた。
それから暫くして、二人が更に子供を救出し、引き取る事になった。その救出された兄妹の兄がヴィエントである事に驚きはしたものの、以前のヴィエントを知っている彼は監視に丁度良い、程度にしか思っていなかった。
『セクウィ』
『ジズ』と呼ばれるようになる空神は、世界の中立の目として動けるよう、自身を変化させ人間達の中に紛れ込ませられる人間体を作り、『セクウィ』と名乗る青年として、ディアナや神官達の所業を視察・監視を行っていた。
カイルがディアナを手にかけるその瞬間も、その場にいなかったとはいえ見ていた。だが全てを知るセクウィは、この世界の守人であるディアナを殺したカイルを責めはしなかったし、裁く事もなかった。
カイルや、他の関係者亡き後、《グラディウス》が悪しき人間に悪用されないよう、リツレントが住んでいた家の近くの滝に洞窟をつくり、そこに《グラディウス》を隠し、人間には絶対に見付けられないよう結界を施した。