タグ: 短編

闇に堕ちた光01

「カザよぉ」 ゆらり、と。 まるで力の入っていない足取りと、それを物語るかのような、気の抜けた台詞。だがそれは見かけだけで、相手の内なる殺気は静かに燃え広がっている事を、風間は知っていた。 柱間の顔は、暗がりの影に遮られ… Read more »

【稲妻】君思ふ恋唄2

フィディオと別れてからも、ボクはずっと悩んでいた。 知りたいと思いつつも、果たしてそれは聞くべき事なのか、と。そして、それを知った後も尚ボクは彼と仲良く出来るのかと。 宿舎に帰ってきてから、ジャージのままベッドに寝転がり… Read more »

【稲妻】君思ふ恋唄1

ボクは今、イタリアエリアの公園に向かっていた。 今日はこの近くで、フィディオのチーム・オルフェウスが練習をすると聞いて、ジャパンエリアから移動してきたのだ。 彼もたまにジャパンエリアの方にやってくるし、互いが互いのチーム… Read more »

【銀魂】動乱

「……何かおかしいとは思ってたけど、まさか妖刀に魂喰われてたなんてな」 思わず銀のように頭を掻き、大きく溜息を吐いた。 私は追い出されたトシの様子が着になり、直ぐさま明日の有休を取って(今日は元々非番だ!)彼の行方を捜し… Read more »

【銀魂】紅桜4

「キヒヒ……桂と綺麗なネーチャンがいるぜ」 「ホントに桂だァ~」 「お前桂な。オレの獲物はネーチャンだ」 「天人……!?」 私達が立っていた入口の屋根。そこに、猿と豚がいた。 明らかに人間とは違う生物のこいつらは、桂が言… Read more »

【銀魂】紅桜3

「凄い綺麗な髪だなぁ。良いなぁ」 「…………」 「触って良い?」 「……怖く、ないの」 「え、何で怖いの。何もしないでしょ」 「…………」 「えいっ」 「わ!?」 「ふわふわ~。気持ち良い」 「おい、スオウ……ソイツ困っ… Read more »

【銀魂】紅桜2

「大丈夫? 怪我」 自分で斬られた腕を手当していると、退が気遣うような言葉を投げ掛けてきた。私は口にくわえていた包帯を放し、「まぁ一応」と返す。 「なら良いけど。スオウって無茶ばかりするから、気が気じゃないよ」 「それは… Read more »

【銀魂】紅桜1

「桂の居場所?」 私の反芻した問いに、目の前の二人と一匹(?)が頷いた。 私は今、日課と化した見回りの真っ最中。相方のはずだった総悟は相も変わらず逃走し、見付けたらただじゃおかないと気合いを入れてやっている所だった。気合… Read more »

【銀魂】銀時と

カンカンカン。 今日は珍しく仕事があった。俺は馴染みの大工のジジィの頼みで、屋根の修理をしていた。 ぶっちゃけタリィったらありゃしねぇ。適当に終わらせて引き上げるか、と顔を上げる。 と、何故か目の前の資材が転がって今正に… Read more »

【銀魂】土方と

「紅スオウ。よろしく」 俺達の前に現れたのは、女にしては背が高く、燃えるように紅い髪を持った女。隊長以降クラスが身につけられる隊服を身に纏い、無愛想に自己紹介を口にした。 「という訳で、これからスオウちゃんが真選組に入る… Read more »