タグ: ジュエルマスター(神秘)

fateパロ(隆夜さん莉結ちゃん)

走る、ひたすら走る。 体力は、既にほとんど残っていない。何も履いていない足は地面の石で傷付いているはずだが、確認する余裕などない。 追いかけてくる、自分より小さなふたつの影。ばっ、と飛び上がった音が耳に届いたので、慌てて… Read more »

思わぬ出会い(莉結ちゃん、秋春さん)

今日も今日とて、異世界のあやかし達は自分達を喰らおうと襲ってくるのを、叩き伏せている。 ここは異世界。誰も彼もが敵なのか、味方なのかすら判別が難しい世界。 あやかしが何なのか、何故俺達をつけ狙うのか、全く分からない。だが… Read more »

そういうわけです。

#1 「とりあえず、当面の話は決まったって事で良いかしら? 異論がなければ、私は貴方から早く話を聞きたいのだけれど」 話題の終わりを見計らっていたのか、カナリアは軽く挙手をして発言し、コウに睨み付けるような視線を向ける。… Read more »

はじめまして?

#1 「だーかーらー!! その口上は良いっつってんだろ!? 良いから部屋に案内しろ! あ? ――お前の部屋じゃねぇ!! 後で覚えてろよお前!!」 部屋の外から聞こえてくる、聞き覚えのない声。それに続くのは白鳥の声で、誰か… Read more »

はじまりのめざめ

#1 「――は……」 目を開ければ、眼前に広がるのは見た事もない一面の青空。 異世界で意識を失ったのは覚えている。ああ、これで俺の役目は終わりかな、と諦めにも似た感情が頭を過り、それもまた役目のひとつだったのであろうと―… Read more »

※放送しません

「この町は、酷い瘴気に包まれています」 変わり果てた町の散歩道を歩きながら、彼女は言った。散らばった瓦礫を器用に避けながら歩く姿は、まるで踊り子のようだ。 「このままでは、消えてしまいます。この町も、住んでいる人々も、―… Read more »

ほのぼのを敢えてぶち壊したお話

■はじまり 『昨日未明、星辰町○○地区に住まう中学一年の男子生徒が行方不明となっている事件で、警察は捜索隊を―――』 日替わりで異なる音を奏でるカフェのラジオから流れるのは、おおよそ平和とは言えないニュース。 昼休みの長… Read more »

うちのマスターがただ駄弁ってるだけ

「お前なー」 白鳥家の一室、宛がわれた客室に据え付けられた応接セット。そのソファに腰を下ろし、疲れたような表情でヒスイが口を開く。 この部屋に来るまでにも、コウはソウを制しながらも自身の好奇心に抗う事が出来ず、何度も足を… Read more »

カフェ日誌5

「さーさーのーはー、さーらさらー。のーきーばーに、ゆーれーるー」 何かの歌を口ずさみながら、くるくる踊るように歩く莉結。 その歌の意味は分からないし聞いた事もないはずなのに、懐かしい気持ちになるのは何故だろうーーと首を捻… Read more »

カフェ日誌4

翌日、カフェの仕事は昼まで。 ぱたぱた動いているカナリアやマスターに悪いなぁ、と思いながら、コウはホールの端っこのテーブルにかけて待っていた。テーブルは既に三つくっつけられ、これから来るであろう人数を示している。 隣では… Read more »