薄い桃色の髪は項の辺りで二股に分かれ、大体膝辺りまでの長さがある。耳の前辺りのもみあげは心持ち長め。大きな濃い桃色の瞳は、ほぼ丸になるような事もある。
感情変化が著しく、ころころと変わる。泣き虫だが、これと決めた際の土壇場での意志は強い。極度の方向音痴。
クーザンの幼馴染であり、物語のヒロイン。尤も、個人的にはヒロインというよりは主人公でもある。
トルシアーナに住む薬屋の商店の娘ではあるが、現在は首都であるスマラグドの魔導学校に通う為、自宅ではなく寮に入っている。
自身に宿る治癒能力とは異なる力に目を付けられ、「大切な人達を傷つける前に」と自らゼルフィルに付いていく選択をし、姿を消す。
現代の人間たちに比べると、彼女は両親が健康に健在しており、痛ましい過去などもない、とても幸せな環境にある。ある意味では《月の姫》であるが故の祝福を受けているのではとも言えるものの、本当にそうなのかは定かではない。
強いて言うならば、幼馴染であるクーザンが自分に黙って目の前から姿を消した出来事だが、それを彼女が悲しい過去と捉えているかは怪しい。本当に、幸せの中で育ってきた人物である。