遊星歯車は今日も惑う のバックアップ(No.44)


あらすじ

 黎明町と、朔月町。隣り合うふたつの町は、蔓延る怪奇現象と、対立する人々を尻目に、今日も穏やかに時を刻む。
 これはそこに住まう、普通でありたかった少年と、普通になれなかった少年と、普通を捨てた少女の話。

登場人物

曉家

 建設業者「紅地建設」を表の世界で動くための顔とする、朔月町古来から続く家系。所属するのは常人とは異なる世界で生きる者たちであり、普通に人の営みの中で生きながらも人ならざる者たちと近い存在である。
 真の姿は自警団のようなもので、本来なら警察が請け負いきれない怪異にまつわる事件の収拾に駆けつける事もあることから、町の人間から一目置かれている。頭領は二世代交代制の為、日向の父親ではなく祖父の曉源三。次期当主は順当に行けば兄の陽向か、澄晴を父に持つ朔耶正護なのだが……。
 祖先は元々、朔月と名を変える以前からこの地に居を構えていた豪族であり、弱きを守り強きを滅するという家訓の許、時には手段を選ばずに暗躍していたという。
 

曉家に連なる者たち

警察組織特別部隊《蒼天》

 組織の一つ。読みはそのまま。
 警察庁に所属する特別部隊の別称。主に通常の警察で対応出来ない、怪異絡みの暗部の活動を行う。署長であり家長の家系である宵口は過去に土地神との関りがあった者たちの子孫とされており、曉家とはまた別で、街にとっては特別な存在にあたる。
 特に町に蔓延る害悪な者達には容赦がなく、そういった者を排除しようと言う動きがある。紅地の人間は『手段を選ばない人間』だとして受け入れず、自分たちの意にそぐわないため、敵対関係にある。
 署長は宵口嶺彌。前身は旗本の一部隊。署長の更に上に役職が存在するが、今のところ不明。
 

警察組織関係者

その他

世界観

地理

 『黎明(れいめい)』と『朔月(さくづき)』は、隣り合わせている町の名前。主にこのふたつの町内の話です。
 朔月は坂が多く、住宅街が中心の街(広島の尾道のようなイメージ)。旧き良き、といった住宅が多く、曉家を始めとした人々は、比較的起伏の少ない土地を先祖代々受け継いでいる。坂を利用した農業なども盛んで、大抵の家は自宅栽培を行っている。
 黎明は都会で、商業施設等が密集している地域。警察署本部が存在し、治安は程々に良い。旗本の一部隊が貢献し発展してきた街で、朔月と比べると閉塞的で、便利ではあるがあまり居心地の良い街とは言えない。

固有名称などの設定

武器について

 現代でも様々な武器が残されているが、中には妖刀のように、通常なら考えられない力を宿しているものが存在している。その正体は数多の魑魅魍魎が姿を変えた武器であり、時に人間の手に負えぬ力が溢れ出し、所持者を狂わせると恐れられている。普通の武器と見分けが付かず、遥か昔に武器狩が行われたのは、帯刀権を百姓から奪い兵農分離を目的とされていたが、実際には武器の中に紛れて存在するそれらを大名が見つけ出し、脅威を少しでも取り除こうとしたためである。
 現代でもそれらの武器は存在しており、怪奇現象とも呼ばれる事件を起こして世間を賑わせている。

公立朔月第一高校

 付近の住人は『朔一』と呼ぶことも。
 制服は男子が学ラン、女子がセーラー。
 卒業後に就職する者が多く、専門学科が後述の大学付属黎明高校よりも豊富。男女共学であり、比率は男のほうが多い。学食のおばちゃんや清掃のおっちゃんが近所の知り合い、というくらいには地域に根付いている。学食が美味いとは日向談。
 治安が悪いと噂があるが、あくまで噂であり真相は不明。

大学附属黎明高校

 制服は男子が学ラン、女子がセーラー。
 前述の朔月第一よりは後につくられた高校だが、進学に対して熱が入れられており、そのまま公立黎明総合大学へ進学する者が大半。校風や学生が比較的清楚で近代的なため、昔から住んでいる人々からは『お坊っちゃま/お嬢様学校』と揶揄されることも多い。

公立黎明総合大学

 単位制の大学。様々な分野の教育や研究が行われており、多方面からの学生が多い。サークル活動も活発。
 キャンパスが現代的であり、一般開放もされている。

他何かいろいろ

ネタバレに配慮しないコーナー

!!注!! これより下は本編中で開示予定の情報がふんだんに含まれております。
考え中なので変わることもあるよ! まとまりもないよ!!

前提

本編から数か月前

本編:遊星歯車は今日も迷う

本編:遊星歯車は今日も啼く

本編:遊星歯車は今日も嗤う

遊星歯車は今日も惑う