菖蒲色（赤寄りの紫）の長い髪をひとつに結び、女性にしては細い目つきから濃い紫色の瞳を覗かせる。
サバサバした性格で、姐御肌。
淡い黄色の、肩が露出し、黒の肩紐がついたワンピースを着ている。その下に紫色のタイトスカート、ブーツを履いている。スレンダーな体型で、同じ歳の女性の中では成長も良い方なのを本人も自覚しており、時折それを武器にしてやり取りする事もある。ただし、それが有効な相手はきちんと見極めているようで、「反応が面白そうな相手」か「自身に利益がありそうな時」くらいしかやらない。
リレスの友人であり、ユキナのクラスメイト。
ゼイルシティ周辺で起こった、心無いノウィング族達相手の抗争により、種族間の和解を試みようとしていた父親を喪っている。それにより、かつては父親の恨みも込めて「悪魔族以外は敵」と思っていたのだが、ノウィング族であるリレスとの出会いによりその考えは払拭される。
実家に住んでいた頃は欠かさず父への葬送の花を置きに向かっていたが、ある日その先で天使の少年（アーク）が倒れているのに気が付き、家に連れて帰る。「天使を介抱するなんて」という声もあったが、サエリや、彼女の母親はその時点にはもう「種族間での差別なんて知るか」という考えだったので、気にせずにいようと努めていた。
やがて、リレスやその祖父イオスに勧められて、アークと共に魔導学校へと進む事となる。