蒼昊を探す者のバックアップ(No.8)

　星が瞬く空間で、一人の青年が目を醒ます。何故そこにいるのか、何をしていたのか。自分の名前すら思い出せない青年に、真っ白な女性が話しかけてきた。
「初めまして、マイマスター」
　彼女は無表情なまま、どこか泣きそうな瞳で、呆然とする青年を見詰めていた。

便宜上『神秘世界』『勇愛世界』『叡智世界』と呼んでいる三つの世界について。
- 別の世界ではあるものの、『神秘世界』のあらゆる事象を引き継いでいるのが『叡智世界』。ただし、『勇愛世界』へと分岐したことにより生まれた美玲夏名里は、『叡智世界』では存在しない。
  - とはいえ、何らかの原因によって『叡智世界』の住人が別の世界での自分の記憶を思い出す事は可能。
- 『勇愛世界』は『神秘世界』から『大黒翡翠の存在が消え去っている』世界。ほぼ同一ではあるが、翡翠の弟が一人っ子など、彼に関係する事象が細かいところで異なっている。
- 世界同士を渡る事は基本的に不可だが、人間ではない存在は『狭間の道』を通る事によって行き来可能。尤も、帰ろうと思った時にはその世界が存在しない為、一方通行になるが……。
星の龍と祖の神、と呼ばれている存在は『オーブ』と『ギベオン』そのもの。

蒼昊を探す者 のバックアップ(No.8)