黒の短髪に、翡翠色の目。切れ長と言う程細くはないが、丸いと言う程大きくはない。普通?
ただの知り合いレベルの相手だと、デフォルトが無愛想。これは出自の関係で「自分に関わるとロクな事にならないぞ」と警告しているようなもので、それでも近寄ったりするとあからさまに面倒臭そうな表情をしてくる。
ひとたび懐に入れられると全幅の信頼を寄せられるようになり、軽い冗談にも付き合ってくれるようになる。だがそれでも、親友と言える程の信頼関係を築けるのは、結構な道のりである。
トルシアーナの郊外にある、母マリノが経営している武器屋が実家であり、現在は彼女と二人暮し。そこからトルシアーナ魔導学校に通っている。成績は特に歴史学の分野に秀でてはいるものの、その他は平均よりも少し上くらい。
学校ではウィンタやユキナが構ってくるので孤立している事はないが、その歳に似合わぬ卓越した剣術の腕前により、周りから距離を置かれている。
自分の感覚で無駄だ、と思えるような行動はしたくないタイプ。また、自己顕示欲が強い人間は苦手な模様。
『グローリーの息子』という、大陸の者にとっては無視出来ない肩書が仇となり、幼少期から周りと距離を置きたがるところがある。それでも向こうは構わず突っかかってきたり、何かと言いがかりを受ける事も多く、幼馴染達にも黙って一家で引っ越し、学校を転校した。しかし何故か追いかけてきた幼馴染二人に「お前ら阿呆かよ……」と呆れつつ、とても感謝している。
ユキナに対し、自身すら思い出せない程に幼い頃から「自分が絶対に守らねばならない」という意志を持っているが、それは前世の自分が前世の彼女を手にかけた事からの罪悪感からくるもの。
ウィンタとは「俺が打った剣でクーザンがグローリーさんを倒す!」という子供ながらの約束を交わしているが、月日が流れ互いに成長した事により、流石に忘れているかなと思っている。