白銀のスノードロップ のバックアップソース(No.8)

#author("2022-08-20T23:55:21+09:00","default:admin","admin")
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** あらすじ [#m00c4292]
 とある雪国に存在する、冬の街。
 そこは、シルバーフィールドという名を冠する貴族の技術により、多様な発展を享受していた。しかしその家は、裏にも様々な秘密が存在していて――。
 これは、幼い双子がふたりで生きるきっかけとなった物語。

** 登場人物 [#w75c28e8]
- [[ロッカ=シルバーフィールド>ロッカ]]
-- シルバーフィールド家の子息であり、双子の兄。
-- 大人びていてしっかり者。
- [[セツカ=シルバーフィールド>セツカ]]
-- シルバーフィールド家の子女であり、双子の妹。
-- 好奇心旺盛で、素直なお嬢様。
- [[ナツヤ=シュミート>ナツヤ]]
-- 当主に雇われた執事兼、双子の教育係。
- ユウ=シルバーフィールド
-- シルバーフィールド家当主。
-- 自身の知識欲を満たすためには身内ですら利用する。
- フユキ=シルバーフィールド
-- 当主の夫。
-- とても気弱。

** 用語解説 [#f01f8480]
*** シルバーフィールド家 [#ge28336e]
→[[シルバーフィールド家>家まとめ#u3160143]]
*** 冬の街 [#fe0c302b]
 シルバーフィールド家がある、ほぼ通年雪に覆われた街。家は郊外にあるが、同家の恩恵を多大に受けており、深い雪の中でも普通に生活出来るような技術が使われている。
 一月だけ雪が降らない季節があり、それは《祝福の月》と呼ばれ、様々な利益がもたらされる。
 
*** ニヴァリス[#ta695029]
 元ネタはタイトルにもある「スノードロップ=待雪草」。
 冬の街で好まれている花。これを目印にして、精霊が冬の街に祝福を与えてくれる(=《祝福の月》)と信じられている。
*** 執行者 [#yed4f30b]
 冬の街で最近噂になっている話。『神に代わり話を聞いてくれる使者』といった存在と認知されている。

** ネタバレありの大まかなプロット [#ff737f60]

(家まとめから転載)
 後継ぎとして研究の基礎知識だったり、ある意味では非人道的な洗脳と言える教育を受けてもなお純粋でいれたのは、ひとりではなくふたりだったから、そしてとある理解者がいたからである。
 11歳頃、ロッカは両親から「跡継ぎとして相応しい人物になるのだ」と検査や実験台として駆り出されるようになる。中には苦痛が伴うものもあったが、セツカにまで両親の手が及ばぬよう彼女には何も告げず、ただ黙って耐えていた。
 12歳になったある日、庭で遊んでいたセツカは脱走しようとした実験体と鉢合わせをしてしまう。彼は発狂しながらも助けを乞うが昏倒させられ、研究員たちに連れ戻された。後程召使いたちに「あの人はどうなったのか」と問うがその答えは返って来ず、漠然とした不安だけが彼女に残る。その不安は的中し、実の父親がロッカを利用して人体実験を行おうとしていることを、セツカはひょんなことから知ってしまう。あくまで名前は伏せられていたが、年齢にしては思考が大人びた彼女にはそうだとはっきり分かってしまい、ロッカ本人に問い詰める。が、彼は「大丈夫だから」と何も教えてくれず、縋るような思いでナツヤにこっそり相談する。
 それからあれこれひと悶着あり(練っている途中)、結果的にシルバーフィールドの実家は没落し、両親の生死も定かではない状態となっていた。
 
 過去の出来事について、ロッカ自身は両親へ言いたい事もいろいろあったが、それはもう届かないし、記憶の一部がぼんやりとしているのもあって、考えたところでどうにもならないと吹っ切っているため、あまり固執してはいない。謎の壊滅を遂げた没落貴族と揶揄されることもあるが、それに関しては事実だし、と気にもしない。また、ロッカの左腕はそれに関するものであり、セツカが良い顔をしないため平時は隠すようにしている。
 セツカにしてみれば、片割れ(と自分自身)が実の両親によって殺されそうになったという事実が心に根差しているため、ある意味では呪いのように彼女にまとわりついている。快活な笑顔の裏では「もう絶対にあんな思いさせないし、したくないから」と強い決意を抱いており、幼少期の頼りなさげなロッカの姿も見てきていたので、自身がしっかりしないとという気持ちが人一倍強くなってしまった。穏やかで平穏な生活を送ってもらうためなら、何でもしようとか思ってたりする。ロッカ当人はその出来事について吹っ切れている一方で、セツカは未だ過去の出来事から抜け出せていないとも言える……?
 二人が実家と決別した現在でも名字を名乗り、紋章入りのコートやタイブローチをつけているのは、自分たちの家が犯した所業を忘れないため。