神代の時代に義賊として名を馳せていた青年。乱暴者ではあるが、弱き者には手は出さないなど、相手を選んでいるらしい。
深海色の切れ長の瞳、好き勝手に逆立たせた白髪は獣を彷彿とさせる、と怖れられていた。
正体は《バハームト》と呼ばれる、陸の神が人間に化けた姿。白銀色の体を持つ龍が本当の姿だが、本人は動きやすい人間体を好んでいる。
現代ではホルセルのもうひとつの人格として現れる。彼の生来持っていた魔力と、パーツとしてのそれを合わせて形成された人格……と推測されていたが、実際は宿るべくして生まれたと言ったほうが正しい。ホルセルの首に巻いたマフラーに《月の力》を流し込み翼のように操ったりする事がある*1。